肩こりを軽視しない
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病院で自律神経失調症と診断されて来られる患者さんも多くいます。
症状は様々です。「眠れない」「やる気が出ない」「発汗が止まらない」「寝ていると急にイーっとなって全身に力を入れてしまう」「急にドキドキしてしまう」「人の声が気になる」等。
鍼灸には自律神経関係の治療をする時によく用いるツボがあります。その中で私がよく使うツボは頭、肩、背中に集中しています。改めてその周りの筋肉の緊張を取り除くことが大切なんだと思います。
問診していると、自律神経関係の患者さんはほとんど首、肩、背中のコリが辛いと仰います。対して運動器疾患の患者さん(腰や膝等が痛い)は普段肩コリを感じていても痛みがある時は肩コリを感じないと仰います。一概に比較はできないのですが、自律神経関係の治療をする時にはコリを注意するようにしています。精神的にコリはかなりのストレスであるようです。いつも奥に痛みのようなジンジンするような何かがいつもある。しかし自分でその部分を押さえようとしても触れられない。一枚布の上から押しているようで刺激が直接届いていないもどかしい感覚がある。このような不快感がずーっとあるそうです。
コリと一言で言ってもどのように感じて、どれくらい辛いのか、どれくらい生活に影響をしているのかは人によって様々です。患者さん一人ひとりにコリがどれだけ悪影響を与えているかを知る為に問診以外でも会話を大切にしています。
奥にあるコリを鍼と指で探りながら見つけていきます。骨の際であったり、同じ部分を刺激しても少し角度が変わると感じ方が違うことも多々あります。
しかし、探し当て刺激をあたえると”それそれ”とホッとする感覚を得て、フッと身体の力が抜けて余計な緊張が無くなります。当然、時間が経つとまたコリを感じるのですが少しの時間でもあの不快感から逃れられる事で精神的に楽になるようです。